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Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

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2022年12月7日(水)

​東京都台東区・moire hotel YOSHIWARA

東京ビエンナーレ2023はじまり展関連イベント「昔の遊郭・吉原にあるステキなホテルで行われる『東京のうた』プレビュー夜会」無事に終了いたしました。

このパーティー、来年開催される「東京ビエンナーレ2023」に不肖、ワタクシがプロジェクト・ディレクターを務める、『東京のうた』の予告篇でございまして、今はハードコアなソープ街として知られる、浅草・吉原に忽然とできたデザイナーズホテル〈moirehotel YOSHIWARA(モアレホテル吉原)〉全棟を貸し切って、素晴らしい歌手たちや踊り手が、まるで東京、いやさ吉原の地霊を召還するがごとくのパフォーマンスを披露するという趣向。ちなみに、来年秋にスタートする本編は、東京のご当地ソングの数々(世界でも有数の数を誇る)を、東京各地のいわれのある場所(近過去の歴史を物語ったり、独特の個性で地域に根を下ろしていたり、の)で、プロアマ問わず歌心のある歌手たち(口パク含む)が歌うといったものです。

夕方2回廻しは、プレス及びスポンサー対応、夜の回は一般のお客さんを入れてのロンゲストで、1階のラウンジバー(カフェー)での舞台とともに、2階の客室では、各々に流しの歌手とパフォーマーが鎮座しておりまして、魔窟のような「歌空間」を再現させていただきました。

というわけで、どんな様子だったかといいますと……。

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

・タブレット純さんの七色の声!!!
 元マヒナスターズ最年少ボーカルで今やムード歌謡を歌い繋ぐエヴァンジリストである彼の圧巻パフォーマンスのツボは、やっぱりあの七色の声。お手のもののシルキーなムード歌謡発声はもとより、モノマネ時の胴間声からのトークのウィスパーボイスの振れ幅のもの凄さ。来年の本編では、彼に歌ってもらう場所をどこにするか、が非常に重要になってきますね。

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

・聖児セミョーノフさんの、渚ようこオマージュ!!!
 もう日本の音楽ジャンル的には死語になりつつあるシャンソン界に突如現れ、この数年精力的な活動でファンを増やしてている彼。クルーナー的では全く無く、ハードロックがお似合いの骨太声を自在に操るテクを今や獲得して快進撃。渚ようこ×槿山剣の筒美京平テイストの名曲『ニュートーキョー』に挑戦していただき涙。

Photo by 池田晶紀(ゆかい)

・エロチカ・バンブーさんのハッピーホリデー感!!!
 世界のバーレスク界のレジェンドで、ヨーロッバと日本を股にかけた活躍をしている彼女は、昭和期に独自の発展を告げた日本のキャバレー文化の体現者。今は銀座・ミッドタウンになっている場所の地下にあった、日劇ミュージックホールを踊った数々の華やかなショウダンサーたちの幻影を、ワタクシは彼女に重ねて夢想するのであった。退場の音楽アーヴィング・バーリンの「Happy holiday」がキモ!

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Photo by 池田晶紀(ゆかい)

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

・パリなかやま、さとうさおり、KAZさんらギター流しの歌手たちの、ホテルルーム密室ソングス!!!
 2010年代。テン年代に東京に沸き起こった横丁飲み屋文化。恵比寿横丁や銀座コリドー街を背景に、新しい世代がリバイバルさせた「流し」の文化を、往年のラブホテルデザインをヒップに取り入れた客室で、親密なうたの場所として展開。お客さんのリクエストに応えたり、みんなで歌ったり……。流しの歌手たちは、そういったコミュニケーションの達人でもあるのです。来年の本番では、こういうintimateな時間と空間が、スナックやカフェに立ち現れる所存。

Photo by 池田晶紀(ゆかい)

・東京タワーC子のスーパーノヴァ級破壊力!!!!
 こういう人がいるから、アートはおもしろい。タワーC。つまりタワシをヘッドドレス及び小道具にして、ベッドの前で展開するのはなんと「山手線占い」。そのご託宣にちなんだ東京のうたを歌うC子。こんなネタで果たして、時間が持つのか、という心配は全くの杞憂でした。かぶりつきでタワシ鈴を振るオッサン3人ほどの「推シメン」すら生まれた驚異のパフォーマンス。これは来年、東京タワーを口説け、ということですな。

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

・コモエスタ八重樫、クニモンド瀧口、ラウンジDJ両巨頭による、サウンド・エクスタシー!!!
   世界初のラウンジDJとして、昭和歌謡ブームの頂点に輝くコモエスタ八重樫さんと、YouTube時代全世界でブームのシティーポップの立役者、クニモンド瀧口さんの両巨頭は、この度の『東京のうた』には、欠かせないレジェンド。「どうしてこんなドーナツ盤を持っているのか?!」というレアもの攻めの八重樫さん、『これは恋ではない』by ビチカート・ファイヴなど、もう好みにズバズバ突き刺さる選曲のクニモンドさん、さすがのセンスオブセレクター!!!

Photo by 池田晶紀(ゆかい)

Photo by 池ノ谷侑花(ゆかい)

・マダム・レジーヌとジャスミン、ふたりのドラァグクイーン並木橋系による、フロアの妖花感!!!
 この20年間、並木橋の古城〈アマランス・ラウンジ〉に咲き誇り続けているクイーンズたちは、やはり日本で独自の進化を遂げているドラァグ文化の体験者。来年の本編でも、そのリップシンクで「東京のうた」に参戦していただく所存。

Photo by 池田晶紀(ゆかい)

・浅草のビストロ「et vous?」シェフ、岡部勝義さんの吉原料理と、木花之醸造所のどぶろく「ハナグモリ」のマリアージュ!!
 ウェルカムドリンクは、地元浅草の醸造所からの名品、どぶろく。つまり、酵母は浅草のこの地産ということで、まさに『東京のうた』のコンセプトを酒にしたような逸品。そして、吉原で昔、二日用の薬として飲まれていた「袖の梅」を今様に再現した一皿など(歌舞伎の『助六』に登場します)、これまた、創作心とんだお料理が、パーティーを彩りました。

Photo by 池田晶紀(ゆかい)

このほか、「東京ビエンナーレ2023」の総合ディレクター、中村政人さんと西原みんさんと、コンセブト等を語る真面目トークなどもあり、師走のパーティーは、おかげさまで大盛況。

出演者及び参加していただいたお客の皆様、ありがとうございました!!!!!

湯山玲子(東京ビエンナーレ2023『東京のうた』プロジェクト・ディレクター)

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